コラム03 04_CGモデルを導入する理由
これまでの住宅産業はハウスメーカーを中心とし莫大な費用を投じた大掛かりな住宅展示場による集客が主流でした。
テレビコマーシャルには華やかな大手企業の広告が流れ、これから新築を考える方々は、おそらく最初に一度は訪問してみたいと思い足を踏み入れる。
そのプロセスがスタンダードだったかと思います。
しかし、コロナが蔓延し状況は一転
住宅展示場に出向く人はいなくなりました。
コロナが収束すれば住宅展示場に人が戻ってくると誰もが予測していましたが、今現在も住宅展示場に足を運ぶ人は減少したままで、とうとう大和ハウスを筆頭に大手ハウスメーカが全国の住宅展示場から撤退する方針を新聞発表するにまで至りました。
これは、コロナの影響で人の流れが代わり、インターネットで住まい探しをするユーザーの流れが一気に加速したからです。
結果的に大手ハウスメーカもWeb上でバーチャル住宅展示場を展開し、地域の工務店と同様にWeb上での集客に移行している状況です。
しかし、CG技術を使ったモデルハウスは、大手企業であっても地域の小さな工務店であっても、使用しているCGのソフトウウェアーが同じであるため、大手企業だから特別レベルが高いといった差別化を図ることはできません。
なぜなら日本国内で使用できるCGソフトは数える程しかなく、結局のところ同じソフトを使ってCGのモデルハウス制作をするしかないからです。。
一方、地域に根づく小さな工務店は、これまでは大手企業のように多額の資金を投じてモデルハウスを建てる力はありませでしたが、これからCG技術が工務店業界に浸透していけば、大掛かりな資金がなくても手軽にモデルハウスをつくり、web上で公開できる時代になりました。。
このCG技術の浸透は、資金力のある大手ハウスメーカーであろうと、資金力のない小さな工務店であろうと、対等に自社の技術をPRできる、そんな社会の始まりであり。住宅業界において情報のフラット化が始まることを予見しています。
また、ビルド・アンド・スクラップと呼ばれるような、見せるだけのために建てては壊す、の繰り返しによる社会的無駄な消費もこれからは減っていくことになるでしょう。
地域に根差し、地域に密着しながら、地域と共に成長してきた工務店にとってはとてもありがたい時代の変化がいよいよ近づいてきたのではないかと思っております。